採用課題の見つけ方と対策ポイント
「採用課題」とは、企業が人材を獲得する過程で直面する様々な問題や障壁を指します。
「応募が集まらない」「選考辞退が多い」など採用課題は、企業の成長や競争力に大きな影響を与えるため、早期発見と対策が必要です。今回は、採用課題の特徴と解決に向けた対策ポイントをご紹介します。
年々、重要視されている「採用課題の設定」
今後は労働力人口の減少がさらに進み、人材不足が深刻化していくと予想されています。一方で転職市場は活発化しており、優秀な人材の獲得競争はさらに厳しくなっていく見込みです。
▼エンジニア採用は、特にその傾向が顕著です。
こうした状況に対応するには、自社が抱えている採用課題を把握し、改善点を明確にしなければなりません。
まずは「採用課題の見つけ方」から考えてみましょう。
「現場の声」と「データ分析」から採用課題を把握する
採用課題を見つけるためには「現場の声」と「客観的なデータ分析」が重要です。ここでは3つのステップに分けて考えます。
STEP1|自社の現状分析とデータ収集
まずは、自社の採用プロセス全体を見直し、各段階におけるデータを収集・分析します。具体的には、次のような視点から見てみましょう。
応募者数と応募者の質は?
面接から内定までの期間は?
内定承諾率は?
入社後の離職率は?
データを時系列で比較したり、業界平均と照らし合わせたりすることで自社の採用プロセスの強み・弱みが理解できると思います。
STEP2|各フェーズにおける課題をさらに細かく抽出
次に、採用プロセスの各フェーズを詳細に分析します。特に重要なのが「歩留まり率」の算出です。「歩留まり率」とは、各段階で何%の候補者が次の段階に進むかを示す指標のこと。
この場合は、「二次面接から内定承諾」までの歩留まり率が比較的高いと言えます。そのため、まずは「書類選考」「一次面接」のプロセスを改善すべきだと判断できるのです。
STEP3|従業員や候補者からのフィードバックを参考に
そして最後に、数字だけでは見えない定性面の情報として「現場の声」も集めます。
面接官には:選考基準は適切か?候補者とのコミュニケーションの課題は?
内定者には:採用プロセスの印象は?入社の決め手は?
内定辞退者には:辞退の理由は?改善点への意見は?
新入社員には:入社後のギャップは?実務を経験してみた感想は?
さまざまな関係者からフィードバックを得ることで、自社の採用課題をより深く理解し、効果的な対策を立てることができるでしょう。
企業が直面しやすい採用の「3つの壁」
企業によって採用課題はさまざまですが、その多くが次の「3つの壁」にぶつかっています。
1つめの壁|母集団形成が難しい
こうした課題を解決するためには、企業の知名度向上や求人媒体の見直しなどのポイントを押さえた対策が効果的です。
2つめの壁|選考プロセスがうまくいかない
これらの課題の背景には、選考基準の曖昧さや面接官のスキル不足、候補者とのコミュニケーション不足があります。そうした背景を意識しながら対策を練り、選考プロセスを見直すようにしましょう。
3つめの壁|内定〜入社後までに課題が発生
内定後、そして入社後にギャップを感じたことで「辞退や離職」につながっているケースが多く見られます。こちらもコミュニケーション不足が原因であることが多いため、選考中から「いかに候補者の心をつかむか」が重要になるでしょう。
「3つの壁」を参考にしながら自社の採用課題の現状を見極め、優先順位をつけて対策を講じていきましょう。
課題解決に向けた具体的な対策とは
では、採用課題を解決するためにはどのようなアプローチがあるのでしょうか?こちらも3つのポイントに分けて、見てみます。
◆ まずは求人票で「魅力的な情報」を発信
候補者が企業を知る最初の窓口は、求人票です。以下のポイントを意識した作成を心がけましょう。
◆ 選考プロセスを改善し、候補者体験の向上を
さらに、候補者に「選考を受けて良かった」と思っていただける、公平な選考プロセスを構築しましょう。選考プロセスのフェーズによって、候補者体験が損なわれていないかを振り返り、対策を打っていきます。
◆ 企業ブランディングを高める施策
長期的な採用成功には、企業のブランディングが不可欠です。企業が大切にしているビジョン・バリュー(価値観)について発信し、組織の魅力を丁寧に伝えていきましょう。
こうした情報を求人票以外でも積極的に伝えることで、企業のブランディング向上を目指します。
定期的に採用プロセスを見直し、転職市場の変化と採用課題に応じて、戦略を見直しながら取り組むことが「採用成功」につながるはずです。
採用課題の解決にnote proを活用!
採用課題の解決のために、法人向けの有料高機能プランnote proを活用することもできます。特に「企業ブランディング向上」を目指した情報発信に最適です。
実際にnote proを使って「候補者体験の向上」「企業ブランディングの向上」に取り組まれている企業の事例をご紹介します。
事例紹介|CUCグループ
医療事業を展開しているCUCグループ。以下のnoteでは、面接を担当する人事の“素顔”が見える対談を掲載しています。
候補者にとっては「面接官はどんな人なんだろう?」というところも、非常に気になるもの。求める人材像や、面接で聞いてみたいことなども紹介されており、面接官の本音を知ることで安心して選考に臨める人も多そうです。
会社のビジョンや社風について理解を深めてもらうことで、より深い対話が実現でき、ミスマッチを防ぐ可能性も高まります。ぜひこの機会にnote proをご活用ください。