noteを書くこと=しゃべり続けてくれる会社の分身をつくること。note proミートアップレポート
note proユーザー限定で毎月行っている「note proミートアップ」。2月はnoteプロデューサーの徳力さんをスピーカーに、「自社や社員の魅力を、noteらしく伝える方法」をテーマに開催しました。
日本のブログ黎明期から情報発信を続けてきた徳力さんが考える、企業やブランドがnoteを活用する上で大切なこととは?参加者のみなさんからのコメントや質問も盛り上がった1時間半を、ぎゅぎゅっとまとめてレポートします!
note pro ミートアップとは?
note proを活用する法人クリエイターのみなさんに向けて毎月開催しているイベント。法人クリエイター同士がnoteを運用する上での学びや悩みを共有したり、社外での横のつながりをつくることで、よりnoteを活用いただくことを目的にnote proユーザー限定で開催しています。
いきなりメディアを目指さない
自社のnoteで「プロが運営するメディア」を目指すと、発信に対するハードルが上がったり、既存のメディアと競う必要が出てきてしまいます。まずは、「ゼロから価値あるコンテンツを生み出そう!」と意気込むのではなく、会社で起きたことや社員のことをメモしたり、身近な社員に伝えたいことを話す感覚で発信をはじめてみることを徳力さんはおすすめしています。
徳力基彦 noteプロデューサー/ブロガー
NTTやIT系コンサルティングファーム等を経て、現在はnote株式会社でビジネスパーソンや企業におけるnoteやSNS活用についてのサポートを行っている。著書に「普通の人のためのSNSの教科書」等がある。
note:https://note.com/tokuriki
メモ的な記事が起点となりコミュニケーションが生まれ、それを続けることでメディア的な存在になることがある、というのが徳力さんの考えです。
noteCXOの深津さんが、noteをつづけるコツとして「いきなり超大作を作らない」ことをおすすめしていますが、それにも通じるお話ですね。
会話なら、だれか一人が話を聞いてくれるだけでも大成功
これまでのビジネスでは、電話や手紙など、特定の相手に一方的に情報を送るプッシュ型のコミュニケーションが主流でした。しかしインターネットが普及したいま、各自が自分のタイミングで必要な情報を取りに行くプル型のコミュニケーションを、誰もができるようになりました。noteやブログは、基本的にはプル型のコミュニケーションです。
noteもコミュニケーション=おしゃべりだと考えれば、だれか一人が自分の話を聞いてくれて、伝えたいことが伝わっただけでもうれしいですよね。その感覚を大切に、ページビューやフォロワー数ではなく、「ひとりひとりの人が、話を聞いてくれている」という感覚で捉えようと徳力さんは言います。
noteは、しゃべり続けてくれる会社の分身
noteは一度発信してしまえば、消さない限りストックされます。つまり、自分の代わりに伝えたいことを伝え続けてくれる「コピーロボット」のようなもの。
徳力さんは、「その場にいなくても、同じ時間を共有していなくても、インターネット上で自分の代わりに話してくれる分身、というつもりでnoteを活用してほしい」そうです。最近では採用面接の前に、読んでおいてほしい自社のnoteを送る企業さんが増えていますが、まさにコピーロボットとしての役割を果たしてくれている例ですよね。
会社らしさと個人らしさのバランスはどう取るべき?
イベント後半は、参加者のみなさんとの質疑応答の時間です。ここでは、いただいた質問から一部をご紹介。
ひとつめは、「情報発信の主語を会社にするか社員個人にするか、どちらがいいですか?」というもの。
「インターネット上の文脈では、個人で書いた方が読まれやすくはある」と徳力さん。企業の発信は、「宣伝感が強い」「硬い」などと思われがちなので、「この会社の○○です」「中の人です」という立場を取ることで、人間味が出て受け入れてもらいやすくなるそうです。
Twitterでも、企業公式アカウントの「中の人」が、いちユーザーとして他のアカウントのみなさんと上手にコミュニケーションしている事例がたくさんありますよね。
幅広い認知はほんとうに必要?
続いては、「PVが伸びなかったりフォロワーが増えなくても、”誰かひとりのため”という方針で書きつづけるべきでしょうか?」という質問。つづけるモチベーションの面でも、多くの人がおちいりそうなジレンマです。
徳力さんは、マーケティングや採用などの目的によっては、世の中からの幅広い認知はそこまで重要ではないという前提のもと、「まずは関係性をつくりたい相手を明確にし、その人とのつながりをつくること」を目的にしてはどうかと回答。つながりたい相手とつながるために、その人の役に立ちそうなことを書いたり、相手が調べそうなニッチなキーワードの組み合わせを狙ってコンテンツをつくるのがおすすめだと言います。
「ページビュー数からは、ほんとうに人の心が動いたのかどうかはわからない。バズ狙いよりも、一本釣りに近い感覚で」というのが徳力さんのスタンスです。
また、もしもネタ切れで悩んだら、社内に仲間を増やすのがおすすめとのこと。実際にnoteを書いてくれなくてもいいので、アイデア出し、インタビュー、撮影など、なにかしら手伝ってくれる人を増やしていくと、noteが“会社のみんなのもの”として育ちやすくなりそうですね。
ミートアップに参加したみなさんの声
ミートアップ終了後の参加者アンケートから、いただいた感想を一部ご紹介します。
徳力さんのお話がとても面白く、勉強になりました。会社の同僚にも聴かせたいな、と感じました。
そもそも情報とは?という根っこの部分から捉えなることが非常に重要だなと思いました。日々いろんなメディアの方々とお仕事させて頂いていますが、今一度情報発信について整理するいい機会だなと思い、徳力さんの書籍を購入させて頂きました。
徳力さんのpull/pushメディアの違いという整理がとても分かりやすく参考になりました。いつもイベントに参加するとnoteの記事を頑張って書こうという気持ちになります。開催ありがとうございます。
最後に「社内で書いてくれる人を集める」とおっしゃってたので、「人は集まった気がしたのになかなか書き上げてもらえない、文章力がバラバラ」なところについてもまた相談できる機会があればありがたいです。
会社のnoteとは別に、個人で匿名でちょこっとやってたnoteを、実名にしてまた更新しようかな、と思いました。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!
ミートアップ後には、当日の発言をまとめた議事録をnote proユーザーのみなさんにお送りしています。ぜひ振り返りに役立てていただけるとうれしいです。
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次回のnote proミートアップのお知らせ
次回のnote pro契約者限定ミートアップは、note社のPRチームをゲストに「カルチャーを伝える広報の舞台裏」についてお話します!
【開催日時】3/24(水)19:00〜20:30
【参加方法】こちらのフォームからお申し込みください
※note proご契約者様限定のイベントです。note proを検討中で本イベントにご興味のある方は、こちらのページからお問い合わせください。
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note proではユーザーの方々限定のイベントや勉強会を開催中です
今回ご紹介したミートアップや、「もう少し基礎的なnote pro運営のイロハを知りたい!」という方向けのオンライン勉強会を開催しています。詳細はnote proご担当者宛てのメールやFacebookグループで随時ご案内していますので、ぜひご確認ください。Zoomのカメラをオフにして、お耳だけの参加でも大歓迎です!
それでは、次回のミートアップでまたお会いしましょう。