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採用戦略が進む!4つのフレームワーク

「採用戦略」は、単なる人員補充ではありません。中長期的な事業計画に基づき、積極的に人材を獲得していくアプローチのことを指します。

企業の安定した成長と、競争力の維持のためには「採用戦略」が不可欠。人手不足になってから対策を打つのではなく、計画的に採用・育成を進めていくプロセスが重要です。

今回は、採用戦略の立案に役立つ「4つのフレームワーク」をご紹介します。


成功への道すじを描くための採用戦略

まずは採用戦略が「何によって構成されているのか」を考え、要素を分解してみましょう。

採用戦略の構成要素

具体的な採用計画の策定:「いつまでに何名採用するか?」
求める人材の分析:「採用したい人物像は?」
適切な採用チャネルの選定:「どの媒体・方法を使って採用活動を進めるか?」
採用予算の配分:「どのくらいのコストをかけるか?」
選考プロセスの設計:「選考フローはどうするか?」
入社後のオンボーディング設計:「研修などはどの程度必要か?」

こうした6つの要素を複合的に捉えた採用戦略は、企業に多くのメリットをもたらします。

メリット①:採用効率が高まる

採用につながる手法を選び、「求める人材」へ直接アプローチできるため、ミスマッチは減っていくでしょう。また採用戦略をもとに進捗状況を管理することで、その都度、最適な対応策が打てるようになります。

メリット②:事業計画を進めやすくなる

採用人数や採用する人材のスキル・経験は、企業の成長に大きな影響を与えるものです。事業計画に沿った採用が実現できれば、スピード感のある事業展開も可能になります。

将来を見据えた人材獲得のためにも、採用戦略の立案が必要なのです。

5つのSTEPで採用戦略を立てる

では、以下の5つのSTEPを踏みながら、採用戦略について考えてみましょう。

STEP1|現状分析:自社の強みと課題を把握する

まずは、自社の採用活動の現状を客観的に分析します。過去の採用実績や、成功事例、失敗事例を調べて「採用上の強みと課題」を明確にしましょう。

  • 特定の職種で採用成功率が高かった

  • 応募者から反応の良いフィードバックがあった

は、自社の強みになります。

一方で

  • 採用に時間・費用がかかりすぎている

  • 離職率が高い職種がある

は、課題になる指標です。

STEP2|目標設定:採用の時期、人数、職種を決める

現状分析を基に、具体的な採用目標を設定しましょう。「今後1年間で営業職10名、エンジニア5名を採用し、そのうち80%を1年以上定着させる」といった、具体的で測定が可能な目標を立てます。

STEP3|採用したい人材の定義:求める人物像を描く

次に、目標達成に向けた「求める人物像」を共有します。スキル、経験、大切にしている価値観など、多角的な視点から理想の候補者像(ペルソナ)を考えてみましょう。具体的に想像できればできるほど、採用成功に近づきます。

STEP4|採用手法の選定:採用予算と効果を考慮し、選択

求める人材にアプローチしやすい採用チャネルと手法を選びます。求人サイトやSNS、人材紹介会社など、多様な選択肢の中から自社にあった最適な方法を考えていきましょう。

STEP5|実行計画の策定:具体的なアクションプランの作成

最後に、以上の4つのSTEPをもとにした具体的な実行計画を作成します。

  • 各施策を実施する時期は?

  • 担当者は誰か?

  • 必要なリソースは?

  • 期待されている成果は?

などの観点をふまえながら、立案していきましょう。

4つのフレームワークで「思考」から「実践」へ

採用戦略の立案をより効果的に行うには、フレームワークが便利です。ここでは、実践に使える「4つのフレームワーク」についてご紹介します。

① SWOT分析

自社の採用活動における強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を整理するフレームワークです。

SWOT分析

内部環境と外部環境から、客観的に自社の採用を見直し、優位性を活かした採用戦略が立案できます。

② ペルソナ分析

理想の候補者像を具体的に描き出すために使用します。仮想の人物像を作成するために、必要な情報をシートにまとめてみてください。

ペルソナ分析

ペルソナを設定することで、適切な採用チャネルの選択や、求人広告の作成がしやすくなります。

③ ファネル分析

応募から内定承諾までの各段階で、候補者数がどのように推移するかを可視化します。

ファネル分析

例えば、一次面接での辞退者が多い場合、面接方法や情報提供の改善が必要かもしれません。

各段階での歩留まり率を分析すれば、ボトルネックになりやすいプロセスが特定できます。改善策について考えやすくなる分析手法です。

④ 3C分析

自社(Company)、競合(Competitor)、候補者(Customer)の3つの視点から採用市場を分析します。

3C分析

採用活動を活発にする3つの実践ポイント

採用戦略を立てた後は、いよいよ具体的なアクションに移ります。そのためには、次の3つのポイントを意識することが大切です。

◆ データドリブン型の意思決定

採用活動を円滑に進めるためにも、データをもとにした採用プロセスを構築していきましょう。例えばそれぞれのデータから、次のような課題が見えてきます。


・応募者数と人材の質:採用チャネルごとの効果測定に活用。
・選考プロセスごとの通過率:ボトルネックとなっている原因を特定。
・採用コストの金額:ROI(投資利益率)の結果、予算配分が適切かが分かる。
・入社後の活躍状況:採用基準を検証し、次の選考時の参考に。

「ある採用チャネルからの応募者は、入社後のパフォーマンスが高い」とデータで明らかになれば、そのチャネルへの投資を増やす決断もしやすくなります。

◆ 候補者体験の向上

求める人材を獲得するには、候補者に対してポジティブな体験を提供することが重要です。


・応募プロセスを簡素にする:必要最小限の情報入力で済む応募フォームを設計する。
・コミュニケーションを迅速化:自動返信システムの導入、面接日程調整ツールの活用。
・透明性の確保:選考プロセス、選考期間を分かりやすく説明する。
・フィードバックの提供:ご縁がなかった方にも、丁寧に伝える。

最近では、AIチャットボットによる24時間対応の問い合わせ窓口の設置や、カジュアル面談の導入も増えています。ここに挙げた例よりも、さらに魅力的なアイデアがあるかもしれません。

◆ 採用ブランディング

優秀な人材を惹きつけるには、強力な採用ブランド構築が効果的です。


・企業文化を可視化する:社員インタビュー記事、職場風景の動画などを作成。
・成長チャンスを伝える:キャリアパス、研修制度に関する情報を提供。
・社会貢献へのアピール:CSR活動、社会的影響力の大きな情報を発信。
・社員の声を活用する:現場社員と連携したコメントやSNSによる発信を強化。

noteを活用すれば、こうした情報発信にも簡単に取り組めます。ブログ記事、インタビュー、動画などのさまざまなコンテンツを掲載し、採用ブランディングを高めていきましょう。

採用戦略に、note proを加えてみませんか?

最後に、noteを活用している事例をご紹介します。

株式会社prime Number

採用候補者の「ミスマッチを防ぐ取り組み」を実践している企業として、日本経済新聞に取り上げられた同社。管理職の定着率は100%を誇っており、その背景に「カジュアル面談」があるのだそうです。

記事内では、採用フローを変えた理由や管理職採用にかける想いなども合わせて伝えており、同社のユニークな発想が垣間見えます。

メディアに取り上げられた事例を、さらに深堀りした記事にすることで、採用ブランディングに成功している事例だと思います。採用戦略の実現に向けて、ぜひnote proをご活用ください。

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