noteをハブに、つながりを編み直す。熱量の高いUGCを生み出すパナソニックのファンコミュニケーション
企業姿勢を若年層に伝えていく新たな場所として、2020年11月にnoteを開設した「パナソニック_ソウゾウノート」。クリエイターとの丁寧なコミュニケーションを重ね、これまでにパナソニックさんがnoteと共同開催したコンテストには、およそ5万件の作品が投稿されています。(2021年5月時点)
今回はパナソニックセンター東京プロモーション課の串田さんをお招きし、noteを拠点としたクリエイターやファンとのコミュニケーションについてお話を伺いました。
note pro ミートアップとは?
note proを活用する法人クリエイターのみなさんに向けて毎月開催しているイベント。法人クリエイター同士がnoteを運用する上での学びや悩みを共有したり、社外での横のつながりをつくることで、よりnoteを活用いただくことを目的にnote proユーザー限定で開催しています。
ブランディングするのは、商品ではなく企業の姿勢
パナソニック_ソウゾウノートがこれまでnoteと共同開催したコンテストのテーマは、「#やさしさにふれて」「#はたらくってなんだろう」など、一見すると家電メーカーとは縁遠いように思えるものばかり。その背景について串田さんは、「クリエイターに自分ごとだと感じてもらいながら、パナソニックが大切にしている姿勢を伝えるため」だと言います。
串田さん「協賛する企業が一方的に商品やサービスをアピールするのではなく、共通のテーマについてクリエイターと一緒になって深く考え、伝え合えるという点に共感してnoteのコンテストをはじめました。」
串田 未来 パナソニック株式会社 ブランド戦略本部 パナソニックセンター東京
入社後は電設資材の営業を経験を経て住宅照明商品のマーケティング担当に。2017年、社内公募制度「eチャレンジ」を活用し現職へ。若年層ブランディングの一環で、オンラインイベントの開催やnoteでのコミュニケーションを担う。
クリエイターにとって「想像」と「創造」の余地のあるテーマを投げかけ続けることで、コンテストのたびに作品を投稿してくれたり、発信にいつもリアクションをくれる”常連さん”のようなクリエイターが増えてきたそうです。
noteを起点に、情報や関係性を掘り起こす
noteで行った企画と効果について、さらに詳しく聞いてみました。
串田さん「『一人ひとりの物語に、一人ひとりのパナソニック』というマガジンは、採用サイトに掲載していた社員インタビューを再利用したものなんです。noteで公開したところ、就職・転職活動をしている人以外からの反応が得られました。会社のコンテンツを再利用したり、時勢に合わせて過去のnoteをSNSで改めてシェアしたりと、コンテンツの掘り起こしができるのがnoteのいいところだと思っています。」
パナソニックさんはnoteのお題企画「#それぞれの10年」に自主的に参加し、東日本大震災の関係者の方々に記事を寄稿いただく連載を行なっています。
寄稿を依頼した方の中には、過去にパナソニックセンター東京で開催した復興支援イベントでつながった福島県や東京都の中高生もいるのだとか。「noteを活用した企画を立てて協力を依頼することで、関係性の掘り起こしにもつながっている」と串田さん。
記事のテーマをイチから考えたり、コンテスト開催は難しいという方は、noteが開催しているお題に乗っかってみるのもおすすめとのこと。
串田さん「今後は、コンテストで受賞された方をショールームでのイベントにご招待したり、いつも反応をくださるコアなクリエイターのみなさんとオフ会的なことをできたらなと思っています。」
これまでのつながりやnoteで生まれた関係性をさらに未来へつなげるため、プラットフォームやオンライン/オフラインにとらわれない場づくりを目指していることが伝わってきました。
noteをやる意味を、自らつくる
パナソニック_ソウゾウノートには、SDGsといった社会的な課題を自分ごと化してもらいたい、という定性的な目標があります。その想いがはじめて伝わったんじゃないかと思えたのが、この記事を読んだときなのだそう。
「#やさしさにふれて」コンテストで入賞した記事を読んだご友人が、勤め先の学校でnoteを紹介してくれた、という内容。
串田さん「コンテストのその後についてnoteを書いてくださる方がいるのはとても嬉しいです。記事にしてくれる方は一部だと思うので、発信されていないところでみなさんそれぞれにエピソードが生まれたんじゃないかと思えました。”私たちの発信によっていい影響があった””メッセージが伝わった”という感覚を得られたことは財産だし、noteやその他のSNSでのコミュニケーションをやる上でも大切にしていきたいと思っています。」
一方で、こういった手応えや感動を社内にどう伝えていくかは模索中とのこと。現在串田さんは”昔つながりがあった方とまたやりとりが始まった””このnoteをきっかけに企画が生まれた”といった、数字に表れないnoteの効果を整理しているそう。「発信に意味づけ・価値づけをするためには、なにをするべきか?という視点が持てるようになった」と言います。
noteでのユーザーコミュニケーションの事例
ミートアップ後半では、noteで上手にクリエイターとのコミュニケーションをされているアカウントをご紹介しました。note運営のヒントになるかもしれません。ぜひご覧ください。
※スライドのp.11以降がコミュニケーション事例紹介です。
ミートアップに参加したみなさんの声
ミートアップ終了後の参加者アンケートから、いただいた感想を一部ご紹介します。
noteはTwitterやFaceBookでの投稿の詳細版を掲載するブログツールとして捉えていました。そうではなくて、各々のSNSでインタラクティブな運用を狙うべきだなという気づきをいただきました。詳細にお話いただいたコンテストについては、グループディスカッションでも「コストが障壁になりますよね」と皆さん仰っていましたが、串田さんに「まずは応募者として参加してみるのもいいと思います」とアドバイスをいただきました。そこから始めて、社内稟議のための材料を集めてみたいと思います。
活用事例が聞けて大変参考になりました。まずはできそうなことからトライアルしてみたいと思います。パナソニック様のお話も個人的にモチベーションにつながりました。
ユーザーとのコミュニケーション空間を作っていく仕掛けの一端が見れて良かった
SUGOIさんはnoteで感想を書いてくださいました!
もし他にも「ミートアップについてnote書いたよ!」という方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひお知らせくださいね。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!
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今回ご紹介したミートアップや、「もう少し基礎的なnote pro運営のイロハを知りたい!」という方向けのオンライン勉強会を開催しています。詳細はnote proご担当者宛てのメールやFacebookグループで随時ご案内していますので、ぜひご確認ください。Zoomのカメラをオフにして、お耳だけの参加でも大歓迎です!
それでは、次回のミートアップでまたお会いしましょう。