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自分たちのことを、もっと深く知ってもらうために。未来の「仲間」以外にも読んでもらいたい「LINE CREATIVE CENTER」のnote

LINE CREATIVE CENTER(以下、クリエイティブセンター)は、コミュニケーションアプリ「LINE」を中心にインターネット関連事業を展開するLINE株式会社のデザイナー組織。UI/UX、スペースデザイン、ブランドデザイン、イラスト、映像制作など幅広いクリエイティブ制作を担当し、100人強のデザイナーが所属しています。

彼らには、採用に大きな課題がありました。「私たちクリエイティブセンターのことを、深く知ってもらえていないのではないか?」。そのような仮説のもと、採用を目的としたPRをnoteで積極的に行うことにしたのです。

note「LINE CREATIVE CENTER」は開始早々、コンスタントに発信されていく読み応えある記事に多くの読者の注目が集まり、一躍人気のコンテンツに成長。さすがはコミュニケーションアプリを扱う会社、とお話を伺ったところ、実際は試行錯誤の連続だったそうです。

今回はクリエイティブセンター中谷 豪さん、蓮田 麻理さんのお二人に、仲間の巻き込み方や読まれるコンテンツづくりの工夫などをインタビューしました。

「カルチャーギャップをなくしたい」
という想いからスタート

クリエイティブセンターにとって、採用は組織内での大きな課題でした。応募数が少ないこと、そして応募者とのコミュニケーションにも悩みを抱えていました。たとえば、いざ同業種のデザイナーと話をすると、相手との間に印象や認識に食い違いがあることが多々あったとか。

「え、LINEに100人もデザイナーが必要なの?」「100人もデザイナーが在籍しているなんて知らなかった!」など、そもそもの前提やカルチャーを理解していただいていないことが多かったそうです。

「自分たちが求めるスキルやマインドを持った方々に応募してもらうには、どうしたらいいのだろう?」「クリエイティブセンターの認知度を上げるためには、どうしたらいいだろう?」と考えたとき、「LINEのデザイン組織としてのクリエイティブセンターがどんな仕事をしているのか、どんな人たちがどんな考えで働いているのかを知ってもらおう」という考えに行きつき、noteをスタートさせました。

01中谷さん

 note「LINE CREATIVE CENTER」を立ち上げた中谷 豪さん

「noteを選んだのは、当時からクリエイターのコミュニティが形成されているという認識があったのと、書くことに集中できる仕組みになっていると感じたからです。」(中谷さん)

はじめは無料版のnoteでスタート。1年以上noteを使ってみて運用に慣れてきたこと、また、予想外にメディアとして大きく成長したことからブランディングでも活用することになり、20年12月、アナリティクスでユーザーニーズが検証できる note proに切り替えました。

LINEのデザイナーなのだから、絶対に面白い記事になるはず——と信じて

多くのファンを持つnote「LINE CREATIVE CENTER」。最初からスムーズにnoteの運営ができているように見えますが、中谷さんは「そもそも大人数のデザイナーたちに、noteを書いてもらおう、というのが最大のトライだったように思います(笑)」と話します。

もともとクリエイティブセンターには、外に向かって自分たちのことを文章で語る文化は、あまりありませんでした。しかし「デザイナーにとって物事を説明する能力は必要です」(中谷さん)。noteを書くことで、抽象的なイメージを言葉に落とし込む練習になるのでは? という期待がありました。

「初めのころは明確な指針はなく、日記にならなければ何を書いてもいいとしていました。なぜならLINEのデザイナーなのだから絶対に面白い記事になるはず、オリジナリティーが出るはずと信じていましたから。」(中谷さん)

02蓮田さん

執筆者やスケジュール管理を主導している蓮田 麻理さん

執筆者は、100人ほど在籍しているメンバー全員。彼らをとりまとめ、週一回・金曜日更新を主導しているのが、蓮田さんです。

編集長の蓮田さんを中心にメンバー全員に約半年先までの投稿スケジュールを共有、執筆者とのやりとり、PR部署への確認依頼を担当しています。クリエイティブセンター内の各チームは、編集部から渡されたスケジュールにのっとって執筆担当者を決めています。

クオリティを保つため、写真やイラストの使用条件など、執筆の際のガイドラインも作成しました。タイムリーなテーマは例外的にスケジュールを変更し、担当者に執筆を促すこともあるそうです。

母国語が日本語ではないメンバーも多数在籍しているため、翻訳が必要になるのもLINEならではのフローかもしれません。

「何のためにnoteをやっているのか」を意識する

執筆依頼の際、もっとも気をつけているのが、「何のためにnoteをやっているのか」という目的を常に意識することです。そのために、執筆する際には、下記の3点のいずれかの目的に合うように伝えています。

1. クリエイティブセンターのデザインについての理解度が上がるかどうか
2. クリエイティブセンターの魅力が伝わり、働きたい組織だと思ってもらえるかどうか
3. クリエイティブセンターのメンバーについて興味をもってもらえるかどうか

とはいえ、3つの目的をメンバー全員にしっかりと理解してもらうことは簡単なことではありません。自由に書いてください、と言いつつもnoteの目的に近づけていくのは思った以上の苦労がありました。

目的に適していない原稿を渡された場合は、編集部から原稿の加筆や修正をお願いするケースもあります。

しかし「こういう感じに書いてほしい」と提案をしても、執筆者とのイメージ共有がうまくいかず、仕上がりが違ってきてしまうことがしばしば。それだけではなく、例として「こんな文章を書くと、あなたの意図がわかりやすい表現になると思いますよ」とフィードバックすると、執筆者が文例をそのまま書いてしまうこともあります。

そのようなとき、蓮田さんは「提案したから、そのまま使用しないといけないと思われてたのかな?」「執筆者を嫌な気持ちにしてしまったのでは?」と悩んだこともあったとか。

03PCを見つめる二人

また、企業がnoteを書くためにかなり大事なこととして、次のような覚悟も伺いました。

「noteを書くことも業務の一つであるということを、管理職にも現場のメンバーにも、全員に理解してもらうことが大切です。採用課題の解決は組織として大切な業務であり、一人一人が当事者意識を持って取り組まなければならず、『忙しいからnoteが書けない』というのは理由にならないと思っています。こういった考えを広く理解してもらうのはなかなか難しいですが、引き続きメンバーには伝えていきたいですね。」(蓮田さん)

その後、これからも魅力的な記事を作るため、マーケティングやコピーライティングの能力を持った人が仲間に加わったそうです。クリエイティブセンターのnoteは、よりレベルアップしていくでしょう。

こうして生み出されたさまざまなコンテンツには、多くの反響が寄せられました。たとえば、記事「自信がないデザイナーが自信を持つためのデザイン術」について、中谷さんは次のように述べます。

「自分の弱みをさらけ出した上でその改善策まで提示した記事ですが、同じ悩みを持っているであろう方には参考になったのでは、と思いますし、何よりLINEのデザイナーがより近い存在に感じてもらえたのではないでしょうか。この記事は、弊社のミッションである『CLOSING THE DISTANCE』を体現していると思います。」(中谷さん)

印象に残った記事は多いと語る蓮田さんは、「デザインを通じて気づいた基本の大切さ」をピックアップしてくれました。

「LINEで経験を積むなかでデザイナーに生まれた『気づき』をまとめたものです。一見すると当たり前の内容のようにも思えましたが、だからこそ忘れられがちなものであり、自信を失った時にはこの基本に立ち返ろうという言葉に多くの共感が集まった記事でした。」(蓮田さん)

noteのコンテンツを活かせる場所が増えてきた

数多くの記事が蓄積されるにつれ、最近、noteの記事が「資産」になってきた、という実感が湧いているそうです。

「イベントの補足資料として参加者に共有したり、採用の過程において雰囲気を知ってもらうために読んでいただいたり、新入社員に組織のことをより深く知ってもらうためにもnoteを利用しています。

採用関連のキャンペーンLPとしても利用することが増えてきました。1つの記事でさまざまな使い方ができているので、大変重宝しています。」(中谷さん)

noteを読んだ人からの取材や登壇の依頼も増え、いまやnoteはPRの重要なチャネルだという認識です。

04インタビューを受ける中谷さん

社内においても、クリエイティブセンターがどんな部署なのかを説明するのに、note記事を活用することがあります。

また、note「LINE CREATIVE CENTER」の充実ぶり、活用の幅広さを見て、同社のPRや採用目的でnoteを導入している他部署から、運営方法についての問い合わせを受けることが増えたとか。クリエイティブセンターがnoteでPRを頑張っているということが、社内においてかなり浸透しているのかもしれません。

noteで仲間を増やしたい

インタビューの最後に、これからの抱負を伺いました。

「これからも、クリエイティブセンターに対しての解像度をあげられるように運営していきたいと思います。手前味噌ですが、素晴らしい組織、そして素晴らしいメンバーたちが集まっているのがクリエイティブセンターなので、その魅力を余すことなく伝えられるといいですね。noteを読んでクリエイティブセンターの理念に共感し、仲間になってくれる人がいらっしゃれば最高です。

今後はデザイナーだけでなく企画職やエンジニアなど他職種を交えた企画にも取り組んでいきたいと考えています。デザイナーだけではなく、デザイナーのことを知りたいたくさんの方にも読んでいただけるようにすることが今の目標です。」(中谷さん)

「ただ情報をインプットできるだけでなく、面白く個性のある記事が多いメディアにしていきたいです。読者が記事を見るだけで、どのデザイナーが書いたかわかるようになってくれたら嬉しいですね。

また、個人的に思い出深い記事に、私が初めてインタビューをしてまとめた「Designer's Interview #4 柳炅我」があります。このとき人の考えを文字にまとめる難しさと面白さを体験しました。このインタビューの経験を生かせるように、LINEデザイナーの考え方をまとめた記事を企画しています。『皆、同じ悩みを持っているんだよ』『こういう時は、こういうことを考えていたよ』と素直なデザイナーの声をお伝えすることで読者とつながれる記事にしてきたいです。」(蓮田さん)

メンバー全員が一丸となって魅力的なコンテンツを生み出している「LINE CREATIVE CENTER」のこれからが、楽しみですね。

LINEくま

■プロフィール

中谷豪(GO) クリエイティブ戦略チーム
デザイン組織の裏方としてデザイナー採用や社外PRに従事。もともとは企画職、そしてUIデザイナー。その後、希望して現職。クリエイティブセンターが外部から憧れてもらえる組織にすることが今のミッション。デザインがわかるコミュニケーターになりたい。

蓮田麻理 クリエイティブコミュニケーションチーム
クリエイティブセンターの社内イベント、環境づくり、SNSの投稿などをサポートしています。韓国のLINEで働いてたこともあり、韓国語対応が可能です。グローバルなクリエイティブセンターのメンバーが困ったときに頼れるサポーターでありたいです。

05プロフィール紹介

■クリエイターファイル

LINE CREATIVE CENTER
LINE株式会社のUI/UX、スペースデザイン、ブランドデザイン、イラスト、映像制作をデザインする「クリエイティブセンター」の公式noteです
Twitter:https://twitter.com/linecreative_jp
note:https://linecreative.jp/
instagram:https://www.instagram.com/linecreative_jp/


interviewed by 漆畑美佳 text by 本多いずみ
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