「お金」って何だろう? 「次のゆたかさ」を一緒に考える、投資信託「ひふみ」の寄り添うnote #noteクリエイターファイル
noteで活躍するクリエイターを紹介する#noteクリエイターファイル。今回登場するのは、投資信託「ひふみ」を運用するレオス・キャピタルワークスの「ひふみラボ note」です。
「投資の本当の楽しさ、面白さをあれこれ考える“研究所”」がコンセプトのひふみラボ noteは、今年5月、めでたく開設1周年を迎えました。
この1年で投稿されたオリジナルコンテンツは合計82本。連載やイベントレポートなどの記事の更新をコツコツと続けてきた成果は実を結び、フォロワーも8000人を突破!
お金の不安や悩みをすくい上げ、投資に対して苦手意識を持っているような読者に寄り添ってくれる数々のコンテンツは、着実に愛読者を増やし続けています。
少しとっつきにくいと思われがちな「投資」そして「お金」を読者と一緒に考えるnoteは、どのような想いで始まり、運用しているのか。レオス・キャピタルワークス(以下、レオス)の坂崎絢子さんに伺いました。
noteは楽しく交流するための「出島」
——1周年おめでとうございます。今回はこの1年でつかんだ手応えや課題を伺いたいと思います。まずは、noteを始めたきっかけを教えていただけますか?
坂崎 「投資」って、苦手意識を持っている方が多いですよね。なんとなくハードルが高いというイメージがあるというか……。でも、投資をすると世界が広がって面白いですし、私たちが提供している投資信託も仕組み自体はとてもよくできているので、うまく使えば人生を手助けしてくれる”良いもの”なんです。
このように投資について、そもそも一般の方が思うイメージと、本当の姿が離れていることは、私たちにとっての大きな課題でした。最初の苦手意識を取り除かないと、より多くの人により長く利用していただけるようにはなりません。
そこで、noteを始めることにしたのです。
——とはいえ、自社サイトがあるのに、なぜあえてnoteを?
坂崎 一度、noteのイベントに参加してみたことがきっかけでした。noteクリエイターの方々はみなさん穏やかで、好奇心旺盛で、ポジティブ。まず、この雰囲気がレオスと似ていて親和性が高いと感じたんです。
私たちはレオスが考えている投資の哲学を、みなさんにわかりやすく伝えたいと常に思っていましたし、その努力は昔からしていました。とはいえ、自社サイトは基本的には「ひふみ」を知っている人に向けた発信になっていたので、新規の方へのリーチがしにくいという難点がありました。
noteはいわば「出島」みたいなイメージですね。自分たちがまだリーチできていない新しい層に情報をお届けするための。なので、クリエイターと楽しく交流し、新しい価値を創出できる場として、noteを選びました。
更新は週2回。2ヶ月分のスケジュールをメンバーで共有
——ローンチまでの流れはどんな感じでしたか?
坂崎 最初は私を含め二人体制でした。編集の仕事の経験のある私が編集・企画・執筆を担当し、契約やコンプライアンス、システム確認、社内調整はweb担当の深澤さんが担当といったように、役割分担は明確に分かれていました。その後、元新聞記者のメンバーが増え、執筆速度が上がりました。
——コンテンツ制作にあたり、留意した点は?
坂崎 「ひふみラボ note」は、直接、顧客獲得を狙うものではなく、投資の楽しさを伝えるためのものですし、コンテンツもnoteの文脈にあったものにしたかったので、noteのお作法や空気感に慣れた方に書いてもらいたいと思っていました。そのため、開始準備の段階でnoteクリエイター2人にお声がけして、ゲストライターとして記事作成をしていただきました。イベントレポートも一部、noteクリエイターにお願いしました。
——この一年でオリジナルコンテンツが合計82本以上もアップされています。どのくらいの頻度で更新したのでしょう?
坂崎 基本、週2回です。2ヶ月くらいのスパンでざっくり予定をメンバーで共有し、逆算してスケジュールを守れるように進めていました。
ルーティンとして、ゲストライター2人のもの以外は、運用メンバーによるインタビュー記事や社会科見学紹介記事(顧客向けイベントの紹介)など、顧客以外の方が読んでも面白いと思ってもらえるコンテンツを作りました。その際、自社サイトにもあったブログの更新はいったん止めて、note立ち上げに注力しました。
——1年続けて、noteを始める以前と違いはありますか?
坂崎 1周年記念記事にも書きましたが、一番読まれたのはゲストライターによる「ミレニアル世代の資産づくり はじめの一歩」です。Twitterなどでも拡散してくれたこともあり、今までリーチできなかった層に好感を持って受け止めてもらえた感触がありました。この連載を通じて、私たち自身も率直な初心者の気持ちを教えてもらいましたし、noteの空気感を学べました。「これから投資を始めてみたい」という知り合いには、このシリーズを初回から読んでもらうように伝えています。
ブランドリニューアルにあわせて、新たなチャレンジへ
——5月からコンテストを開催していますね!
坂崎 はい。ひふみブランドが5月に全面的にリニューアルしたのですが、それに合わせて、noteとのコラボで投稿コンテスト「 #ゆたかさって何だろう 」を始めました。「ゆたかさ」の価値観が変化しているいま、クリエイターのみなさん自身の「ゆたかさとは何なのか」というテーマに向き合った作品を募集しています。
このテーマは、ひふみの新しいブランドコンセプト「次のゆたかさの、まんなかへ」から来ています。
——なぜ、noteでコンテストを開催することに?
坂崎 まず、なぜ今回ブランドをリニューアルしたのかというところの話なんですけれども……。
ひふみ投信は今年12年目を迎えるのですが、開始当初では考えられないほど運用規模は大きくなっています。でも、10周年を迎えたくらいのタイミングで、社内で議論になりました。この先の10年を見据えた時、ひふみのあり方は同じままでいいんだろうか、一度きちんと根幹から見直そう、と。それから1年以上かけて、リブランディングのプロジェクトに取り組んできました。
その過程で新しいブランドでのマーケティング戦略を考えることになるわけです。
一般的に、マーケティングをする場合、まず顧客層をセグメンテーションして考えます。でもそれは、ひふみの場合はメインではないんですね。やはりブランドの考え方に共感してくれる方と出会うのがもっとも大切なのではないか、と。共感していただければ、年齢・性別・資産額に関係なくご利用していただいていますから。
先述したとおり、ひふみは、全く投資に触れていないけれど「やらなきゃ、でも怖い」と思っている人にアプローチが必要でした。そして、noteという場には「ひふみの考え方には共感する」「ひふみなら任せても大丈夫」と思っていただけるような、潜在的なお客様がいらっしゃると感じていました。
今回、リブランディングのお披露目マーケティングに際して、マス広告を大きく打つのではなく、noteコンテストを選んだのは、想いの部分への共感をどうしたら生めるのか、というところを試したかったからです。
1年一緒にやってきたnoteならそれが可能だと、確信を持って、やろうという気持ちになりました。
——今後の展開について教えてください。
坂崎 ひふみのブランドリニューアルを機に、自社サイトも再稼働します。既存顧客向けのコンテンツは良くも悪くも内輪ネタの要素も出てきますし、noteとは明確に役割を分けていきたい、とも思っています。
noteでは入り口としてお金の入門や投資の楽しさをお伝えし、「こういうことをやっている、ひふみ、という投信があるんだ」と認知してもらうところで止めて、そこから先は自社サイトにきてもらうよう、導線を再設計していくつもりです。
これから、今まで”普通”だと思われていたことが、どんどん崩れていくと思います。今までの、大きなメディアとそれを受け取る個人、という図式が崩れ、発信したい個人がその想いを自由に発信するようになる。noteはそんな個人が安心して表現できる場所ですよね。
メディアに変革が起きているのと同様に、「お金」のあり方にも変革が起きていくと思っています。
お金をたくさん貯めれば良い、という考え方ではなく、何のために貯めるのかを自分の頭で考えていく人が増えていくでしょう。そこに決まりきった正解はありません。
コンテストで「ゆたかさって何だろう」というテーマを設定したのは、「これから私たちと一緒に考えていきませんか?」というメッセージでもあります。noteという場で、お金のこと、投資のこと、これからもみなさんとあれこれ、研究していけたらと思います。
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