カルチャーフィットを見極める面接質問リスト
カルチャーフィットは、ここ数年の採用活動において特に注目を集めています。採用難度の高い職種であるエンジニア採用の成功や、入社後活躍への期待から「カルチャーフィットを意識した採用活動」が活発化しているのです。
今回は応募者がカルチャーフィットしているかどうかを見極めるための「具体的な質問例」について、ご紹介します。
そもそも、カルチャーフィットとは?
「カルチャーフィット」とは、採用候補者の個性や価値観が、企業の文化・環境にマッチしている状態です。
商品・サービスや、理念・ビジョンへの共感が高い採用候補者ほど、カルチャーフィットしやすくなります。カルチャーフィットが高ければ、入社後の早期離職を防げる可能性も高まり、モチベーションも高まるでしょう。その結果、チームの生産性向上や、企業文化の更なる強化にもつながります。
スキルフィットとの違い
一方で、「業務に必要なスキル・経験があるかどうか」を見極めるスキルフィットを求める場合もあります。即戦力を採用する際にはスキルフィットしているかどうかも、もちろん重要です。
しかし長期的な視点で考えると、カルチャーフィットの見極めは人材定着の面でも、大切な指標になるでしょう。
カルチャーフィット重視の背景にある「労働市場の変化」
カルチャーフィットが重視されるようになった背景には、「労働市場の変化」に大きな要因があります。ここでは3つの観点から、変化の兆しを探っていきましょう。
ますます激しくなる人材獲得競争
少子高齢化や技術革新など、時代の変化に伴って「優秀な人材の獲得」が難しくなってきました。今後はスキルに加えて、企業カルチャーに合った人材を採用することが、組織力を強化していくと考えられています。
ダイバーシティ&インクルージョンへの取り組み
さらに、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂性)を重視する組織も増えています。多様なバックグラウンドを持つ社員が協調して働けるようにするには、それぞれの置かれている立場の尊重と、共有できる価値観が必要です。そのための“核”としても「カルチャーフィットできるかどうか」が問われています。
働き方の変化
「働き方の変化」も多大な影響を与えています。リモートワークやフレックスタイム制の普及により、従来の管理方法に課題を感じている企業も増えているでしょう。企業の価値観や目標を理解しながら、自分の価値観とマッチするかどうかを意識している候補者も増えています。自律的に行動できる人材を採用し、活躍していただくには「カルチャーフィット」が欠かせません。
▼詳しくはこちらの記事内でもご紹介しています。
カルチャーフィットを見極める面接質問リスト
では、カルチャーフィットを見極めるための具体的な質問について、考えてみましょう。最近では、限られた時間内で「候補者の本質」に迫ることができるSTAR面接(行動面接)が注目を集めています。
STARとは
この4つの視点から、候補者の過去の行動を掘り下げて質問します。具体的な質問例として、次のようなものが挙げられるでしょう。
状況:「仕事をする上で、最も苦労したことは何でしたか?」
課題:「苦労を乗り越えるための課題について、教えてください」
行動「課題を解決に導くために、どのような働きかけをしたのですか?」
結果:「最終的に、どのような結果になったのでしょうか?」
カルチャーフィットに関する質問例
個人の価値観や働き方への希望、チームワーク、志向性などを多角的に探る質問も効果的です。
価値観:「働く上で、あなたが大切にしていることは何ですか?」
働き方:「理想の働き方について聞かせてください」
チームワーク「コミュニケーションを取る上で大切にしていることは?」
成長志向:「仕事をする上でリスクを取った経験はありますか?」
自社が掲げる理念・ビジョンとの重なりを知る上で、価値観に関する質問は欠かせないものです。また働き方についても、入社後のミスマッチを防ぐ上で知っておきたい情報でもあります。チームワーク、成長志向に関する質問もカルチャーフィットの程度を判断する情報が得られるのではないでしょうか。
候補者の回答を深掘りし、具体的なエピソードを引き出すことが、より正確な評価を可能にします。また自社のカルチャーや価値観についても候補者に伝えながら、双方向のコミュニケーションを促進する役割も担うことができるのです。
note proを活用した「カルチャーフィット」を高める事例
法人向けの有料高機能プランnote proを活用すれば、入社後のミスマッチを防げるようになるかもしれません。
実際に一般的な企業イメージと、入社後に感じた「職場文化のギャップ」について語った事例をご紹介します。
事例紹介|リクルート
日本を代表する人材輩出企業である「リクルート」に中途入社したメンバーと、そのマネージャーが集まり「入社前に抱いていた先入観は、実際どうだったのか?」について語っています。
入社前は「全社員が起業しないといけないのか?」「怖そう」というイメージを持っていたものの、実際にはワークライフバランスが取りやすい、自分の意思を持って働ける職場だったとのこと。
主体的な働き方ができ、ボトムアップで仕事を進めるカルチャーが根付いている魅力が、“生の声”で伝わってきます。
こうした「社員同士の対話」を積極的に発信することも、カルチャーフィットを後押しすることにつながるはずです。詳しい活用方法については、下記よりご相談ください。