発信を続けていると、ほしい情報が集まってくる
note proを導入し、自社の魅力を発信するツールとして活用している企業にお話を伺うインタビューシリーズ「note pro活用企業が語る 発信はじめの一歩」。note株式会社の長橋 輝さんをモデレーターに、note proを選んだ理由や発信のコツなどをお話しいただきます。
9月29日に開催された第11回目は、人気スマホケース「iFace」を展開しているHamee株式会社の武井 裕夏さんにご登壇いただきました。武井さんが発信において大切にしていることや、発信を続けていくことの重要性などについておうかがいしました。ぜひ参考にしてください。
登壇者プロフィール
武井 裕夏さん
Hamee株式会社 人事広報部
2011年Hamee(旧StrapyaNext)に入社。クラウド(SaaS)型 EC Attractions「ネクストエンジン」のCS・営業を担当後、2013年に管理部門へ異動。新卒・中途採用活動を中心に、「社内の何でも屋」として、人事、総務、広報など幅広く携わる。2020年社内のカルチャー形成プロジェクトに参画し、その一環で公式noteを立ち上げる。Hameeファン(楽しむ、ファンになる、ファンにさせる)が目標。
SNS:Twitter
note:Hamee(ハミィ)公式
Hamee株式会社
「クリエイティブ魂に火をつける」をミッションに、「iFace」をはじめとするスマートフォングッズの商品開発、及び通販サイトを運営、クラウド(SaaS)型 EC Attractions「ネクストエンジン」の開発・提供を中心に新規事業創出にも力を入れており、IoT製品開発やサステナブル 事業なども展開している。
コーポレートサイト:https://hamee.co.jp/
発信の目的とターゲットを最初に決めた
——noteで情報発信をはじめた背景を教えてください。
「クリエイティブ魂に火をつける」というミッションを社内に浸透させる取り組みの一環で、社内だけではなく社外も含めて発信をしていこうと決まりました。WordPressなどをつかって自社のオウンドメディアを立てるという選択肢もありましたが、集客や続けやすさ、メンテナンスのしやすさやを考慮し、noteを選びました。「とにかく継続する」という目的があったので、その覚悟を表すためにも有料のnote proにしました。
——noteをはじめるときに最初に決めたことは何ですか?
noteは外部の方も見ることのできるメディアなので、採用広報や取引先とのコミュニケーションなど、できることがいろいろあります。しかし、軸がないと続けていくうえで迷うと思ったので、目的とターゲットを明確にしました。
先ほども述べたとおり、noteをはじめた目的は「クリエイティブ魂に火をつける」というミッションの浸透です。それを「社員」に向けて発信していく、ということを一番最初に決めました。社員が仕事をするさい、ただ数字を追うのではなく、このミッションを物差しにして行動できるようになればいいなと思ったんです。
広報が発信する場ではなく、社員全員の発信の場に
——多くの社員の方がnote記事を書かれていますが、ほかのメンバーの巻き込み方で工夫されたところは?
広報だけが発信するのではなく、Hameeの社員全員の発信の場としてnoteを運営していきたいと考えました。そこで、最初は記事を書いてくれそうなひとにこちらから声をかけていきました。すると、その記事を読んだほかの社員が「自分も書きたい」と声をかけてくれて、どんどん広がっていったんです。
7月末に取締役社長が交代したとき、新社長となった水島に、社員に向けてnoteを書いてほしいとお願いしました。上がってきた記事がなんと3万字ものボリュームで。どうすれば社員がこの記事を読んでくれるかなと考え、「社員向け」と「社外向け」に記事を2つに分けることを思いつきました。
2つのnote記事を同日に投稿したら、それぞれ反響がありました。最初に社外の方向けに『Hameeを応援してくださる皆様へ。新社長に就任した水島の紹介とHameeのこれからのお話。』という記事を公開したところ、「社長の熱い気持ちが伝わってきてファンになりました!」という声をTwitterでいただきました。
一方、社員向けには『Hameeのみんなへ。 これからのHameeを一緒につくっていきましょう。』という記事を公開しました。こちらは水島の紹介だけでなく、ちょっと笑いの要素も入れながら、水島がどんなふうにHameeで過ごしてきたのかということや、これからのHameeはこういう組織でやっていきたいという水島の想いのこもった内容になっています。それを読んだ社員から、水島個人宛にチャットでうれしい感想が届いたそうです。
情報をオープンにすればするほどほしい情報が集まってくる
——実際にnoteをはじめてみて感じている効果などがありましたら教えてください。
社員同士のコミュニケーションのきっかけになっていると感じています。noteを書いた社員がチャットで「書いたよ」と発信すると、ふだん業務では関わりのない社員が記事についてのコメントをくれたり。あとはnoteの記事を通じて、「あ、このひとこういうスキルを持ってるんだ。じゃあいまやっているプロジェクトに声をかけてみよう」というようなコミュニケーションが生まれています。結果としてさまざまなところに各社員のノウハウが共有されるようになっていきました。
また、新卒の社員に研修の振り返りという形でnoteを書いてもらうことで、その新卒社員のことをほかの社員が知るきっかけになり、全社を挙げて育てていこうという気持ちにさせることができているのではないかと思っています。
noteの記事を1本書いたからといって何かが劇的に変わるわけではありません。効果を得るにはやはり続けることが大事だと思います。続けているとだんだん社内から「もっとこういう記事が読みたい」とか、「こういう記事だったら自分が書けます」という情報が集まってくるんです。情報をオープンにすればするほど、ほしい情報が集まってくる。これからも、とにかく続けるということを頑張ります。
——最後に金言をいただきました。情報をオープンにすればするほど情報が集まってくるというのは、お話をうかがっていてまさにそうだと思いました。本日はありがとうございました。
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第17回目の「note pro活用企業が語る 発信はじめの一歩」は、11月26日(金)13時から開催いたします。「社内外の理解を深める全社広報」をテーマに、加和太建設株式会社の村上萌さんがご登壇予定です。ぜひご参加ください。