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新しい銀行づくりの裏側にある思いや取組みを発信して、お客さまとつながりたい

note proを導入し、自社の魅力を発信するツールとして活用している企業にお話をうかがうインタビューシリーズ「note pro活用企業が語る 発信はじめの一歩」。note株式会社の庭野真衣さんをモデレーターに、note proを選んだ理由や発信のコツなどをお話しいただきます。

10月7日に開催された第12回目は、国内初のデジタルバンクとして今年5月にサービス提供を開始した株式会社みんなの銀行の市原幸子さんと稲森貴子さんにご登壇いただきました。

「ヒト」「シゴト」「お金」について語ることでnote読者とつながり、そこから新たな価値を創造していきたいという思いからnoteをスタート。次世代の銀行づくりの裏にあるスタッフの思いや、デジタルバンクを特徴付けるシステム、デザインについての専門的な記事を投稿しています。ぜひ参考にしてください。

登壇者プロフィール

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市原幸子いちはら さちこさん
株式会社みんなの銀行
CSOオフィス 広報/『みんなの銀行 公式note』編集長
大学卒業後、出版物の制作会社と広告代理店でDTPデザイン、広告営業を経験し、その後、出版社で雑誌編集、デジタルマーケティング、宣伝広報を経て、2020年10月、国内初のデジタルバンクの立ち上げを目前に控えたみんなの銀行設立準備会社に入社。現在は、2021年5月にお客さまへのサービス提供を開始したみんなの銀行で社外広報をつとめるほか、オウンドメディアとして『note』を運営し、デジタルバンクを取り巻く「ヒト」「シゴト」「お金」にまつわるストーリーを発信中。Adobe Photoshop/Illustrator/ InDesignが得意。

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 稲森貴子いなもり たかこさん
株式会社みんなの銀行
マーケティンググループ
ふくおかフィナンシャルグループでの新商品導入・企画業務を経て、2020年4月より、みんなの銀行マーケティンググループに在籍。その後、2021年開業へ向けた銀行免許取得から開業前・開業時のマーケティング業務に従事。開業後は、みんなの銀行の魅力を発信するため、主にブランディング領域(note・ウェブサイトのオウンドメディア、みんなでつくる、みんなの銀行)、アクイジション領域(アプリストア改善)、CRM領域(アプリ内メッセージ配信)に従事。

株式会社みんなの銀行
国内初のデジタルバンク。デジタル起点の新しいサービスを提供し、口座開設からATM入出金、振込など全てのサービスがスマートフォン上で完結できる次世代型の銀行。社名の「みんな」には、「みんなの『声』がカタチになる」「みんなの『いちばん』を届ける」「みんなの『暮らし』に溶け込む」の3つのコンセプトが込められている。
note:みんなの銀行 公式note
コーポレートサイト:https://corporate.minna-no-ginko.com/

これまでの銀行のお堅いイメージ払拭。新しい銀行づくりの裏側の思いと取組みを知ってほしい

——noteで情報発信を始めた背景を教えてください。

市原さん これまでの銀行には、「お堅い」「手続きが面倒くさい」「分かりにくい」といったイメージがありましたが、みんなの銀行は、まったく新しい銀行のカタチを「みんな」でつくっていきたい、という思いでスタートしています。noteの皆さんとつながり、そこから新しい価値が生まれることを願って、情報発信をしています。

稲森さん 公式サイトだけでは伝え切れない、新しい銀行づくりの裏側にある思いや取組みの部分を発信していきたいと考えていました。デジタルネイティブ世代のクリエイターが数多く活動しているnoteは、みんなの銀行の「シンプル、ミニマルな世界観」との親和性が高いと感じました。

ページカスタマイズ、アナリティクス、予約投稿の機能を備えるnote pro

——なぜnote proを選んだのでしょうか。

稲森さん 大きくは3つあります。まず、ページデザインのカスタマイズ機能があることが魅力的でした。「みんなの銀行公式note」は、オウンドメディアとして位置づけ。そのため、note上でもみんなの銀行の世界観を表現し、ブランディングしていくために、ページデザインのカスタマイズ機能が必要と考えました。

次に、アナリティクス機能があることです。人気の高い記事やテーマの方向性を把握したり、記事ごとの流入元の違いも、簡単な操作で素早く確認できます。PDCAサイクルを回していくため、note proのアナリティクスβを活用しています。

最後に、予約投稿の機能があって便利だからです。記事公開に合わせて、SNS投稿やプレスリリース配信をおこなうなど、情報発信のタイミングをコントロールすることができます。

社内で編集部体制を敷き、複数の書き手による多様なコンテンツを発信

——社内でnote proを使うまでのステップはどのようなものでしたか。

市原さん 最初は社内の理解を得て、協力を仰ぐことからスタートしました。noteのことを知っている社員も多かったのですが、改めてnote読者の属性と、システムやデザインに特徴を持つみんなの銀行とのマッチ度や、noteを通して得られるメリットについて説明していきました。

稲森さん 次に、全体戦略について検討をおこないました。目的は「みんなの銀行の中の人たちが思いをつづることで、読者とつながり、世界観をシェアしていくこと」と定めました。

——運用体制とフローを教えてください。

市原さん 社内で編集部体制を敷いて運用しています。さまざまな部門を横断して進行していますが、執筆から編集作業、校正作業、ページ流し込み、クリエイティブ制作、記事公開までの一連の流れの運用ルールを決め、それにそって進めています。また記事内に挿入するクリエイティブは、デザイングループに制作を依頼しているのですが、みんなの銀行の「デザイン原則」にのっとって図版作成と写真撮影をおこなうため、note 上でも一貫した世界観を構築でき、クオリティも高く保つことができていると思います。

校正については、一つの記事に対して、ポジションの異なる複数のスタッフでおこなわれ、最終的に副頭取の永吉さんまで進んで校了となります。さまざまな視点で赤字が入るので、安心して記事を公開できますし、なにより「みんな」で note を作っていることを実感できます。

——どのように執筆者を募集しましたか。

市原さん noteで継続的に発信していくためには、執筆者は一人だと負担が大きいので複数人必要。発信する情報は読みやすいものはもちろん、デジタルバンクという独自のポジションを示していくために、専門性の高いものもお届けしていきたいよねと、編集部内で話していました。そこで社内で執筆者を募集したところ、情報発信に積極的なエンジニアやデザイナーから「ぜひ書きたい!」と手が上がりました。

リアル/オンラインイベントを記事化 プレスリリースと使い分けて活用

——noteを始めるにあたり、最初に取り組んだことは何ですか。

稲森さん 更新頻度や読者層、コンテンツのテーマなど、大枠の方針を固めました。営業目的だけ、プロモーションだけの記事は書かないなど、やること・やらないことについても具体的に決めました。

——ネタはどこから集めてきますか。

市原さん 特に関係各所で集まっての編集会議はおこなっていません。エンジニアやデザイナーによる専門的な記事は各グループにお任せしています。それ以外でいうと、みんなの銀行ではリアルやオンラインのイベント、SNSを交えたマーケティング施策を展開していますので、それを記事化して発信することが多いです。noteのネタに困ることはないので、どんどん手を動かして、月3~4本、できれば年間40本以上の記事公開を目指して運用しています。

——編集面で気にしていることは?

市原さん 基本的なことかと思いますが、noteはSEOが強いのでタイトルや見出しにキーワードを入れることを意識しています。またnote活用の目的は大きくはブランディングになりますので、執筆者が複数にまたがる中で「みんなの銀行の世界観に合ったメッセージを出せているか」ということにも注意を払っています。

——プレスリリースとnoteは、何を基準に使い分けていますか?

市原さん プレスリリースは、メディアに対して事実を正確にお伝えし記事化してもらうことを目指すものですが、一方でnoteは、読者であるお客さまに直接に思いを伝えることができるものですので、「伝えたいこと」「伝え方」は全く異なってくると思います。目的によってプレスリリースとnoteを使い分けることもありますし、同じネタを、プレスリリース用とnote用に書き分けて使うこともあります。

採用や取材にも好影響 noteは広報活動のプラスに

——note proを使って感じている効果は?

市原さん noteの記事を読んで、みんなの銀行で働くことに興味を持ち、直接問い合わせて応募してくれる人もいらっしゃいます。noteには私たちの「ミッション、ビジョン、バリュー」が表れているので、そこに共感を覚えて応募してきてくださるのはうれしいです。また、リクルーターを経由せず直接採用につながるのは、コスト面でもありがたいですね(笑)。

また、noteで公開する専門的な内容についてメディアから質問をいただき、その後に取材につながることもありました。広報活動においてもおおいにメリットを感じています。

稲森さん コンテンツが積み上がってきていて、みんなの銀行noteの中でお客さまが回遊して、過去記事も見てくださることも多くなってきました。読まれる記事がひろがっていると感じます。

市原さん PV数がよかったりSNSでの反応が多かったりすると、みんなのモチベーションも上がります。最近のヒット作は取締役陣によるディスカッションの模様をまとめた全3回の連載で「銀行トップの対外呼称が決まるまで」です。記事化しようと提言したのは、頭取・横田さん。みんなの銀行は「みんなでつくる銀行」なので、noteにも頭取・副頭取がジョインしてみんなでつくっています。本来なら世に出ない銀行内部のただの情報が、読み物のコンテンツに生まれ変わって、noteから発信できるのは素敵なことだと思います。

——銀行というと、どうしてもお堅いイメージがついてまわりますが、頭取や副頭取も一緒に情報発信しているというお話をうかがうと、本当にオープンでフラットな銀行なのだなと感じられますね。本日はありがとうございました。

text by 村松美紀

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