採用KPIを設定しよう【採用活動を見える化!】
採用KPIは企業の人材採用活動を効果的に管理し、成果を測定するための“重要な指標”です。
KPIとは「Key Performance Indicator(重要業績評価指標)」の略。最終目標である「人材の採用」に向けたプロセスを評価するために必要です。今回は、採用KPIを設定するメリットと、具体的な設定方法についてご紹介します。
KPIとKGIの違いとは
採用におけるKPIは、採用活動の進捗状況を客観的に把握するために設定するものです。
最終的な採用目標は「KGI:Key Goal Indicator(重要目標達成指標)」と呼ばれます。
たとえば採用KGIは「半年後に2名採用」といった最終的な目標を指します。この採用目標に向けて「どの程度まで達成できているか」を確認するための数値が「採用KPI」となります。
採用KPIは「3ヶ月後に10名を面接」など、具体的な時期や数値を設定することで、採用プロセスの中間指標として、目標達成度を確認するための数値です。
このようにKPIを設定することで、最終目標のKGIへの達成度を評価し、必要に応じて採用戦略を調整できるようになります。
採用KPIを設定するメリット
では、採用KPIの設定は、具体的にどのようなメリットを生むのでしょうか。
◆ 採用目標の明確化
採用KPIにより、組織全体で「具体的な採用目標」が共有できるようになります。
月間エントリー数100件
面接通過率40%
など、数値目標が示されると「達成のために、チームとして何をすべきか」が明確になるのです。その結果、目標達成に必要なアクションにつながりやすくなります。
◆ 採用活動の効率化と改善が進む
KPIにより採用プロセスの達成状況が可視化され、効果分析もしやすくなります。「書類選考通過率」や「面接設定率」の達成状況が分かれば、課題が分かり、改善策も立てられるようになるでしょう。
◆ コスト管理&効果管理がしやすくなる
採用活動にかかるコストと得られる効果も、より分かりやすくなります。「採用広告1件あたりの応募者数」や「内定承諾率」などの指標を設定すれば、KPI達成率との比較もしやすくなるでしょう。費用対効果の高い採用チャネルや手法が判明すれば、採用予算の最適な配分も可能になります。
4つのSTEPで作る採用KPI
それでは、最適な採用KPIを設定するために、4つのSTEPを歩んでみましょう。
STEP1|採用の最終目標(KGI)を明確に
まずは、企業の事業計画や成長戦略に基づく「採用の最終目標(KGI)」を明確にします。
6ヶ月以内にエンジニア5名を採用する
1年間で営業職10名を増員する
といった具体的なゴールを決め、達成状況がイメージできるようにしましょう。
STEP2|採用チャネルと採用フローの整理
次に、現在の採用チャネルと採用フローを振り返ります。
現状を振り返り、各段階で課題になっている点を洗い出してみましょう。
求人サイトからのエントリー数は?
社員紹介による内定率は?
などのデータを振り返り、さらに伸ばしていきたい指標を検討します。
STEP3|歩留まり率の設定
さらに採用フローを見直し、それぞれの歩留まり率(通過率)を考えます。過去のデータや業界平均を参考にしながら、目標数値を決めてみましょう。
書類選考通過率=選考通過数÷応募数×100
面接通過率 = 面接通過数 ÷ 面接実施数 × 100
内定承諾率 = 内定承諾数 ÷ 内定人数 × 100
歩留まり率は、次のSTEPで設定する「KPI」にも役立ちます。
STEP4|具体的なKPIを設定
最後に、STEP3で得た情報を基に具体的なKPIを設定します。最終ゴールに必要な各プロセスの目標数値を逆算して決定しましょう。
最近では「入社後も長く活躍してくれる人材」を採用したいというニーズが高まっており、「採用後の定着率」「入社後の生産性」を示す長期的なKPI指標を設定することもあります。
いずれにしても「採用KPI」は、採用活動の進捗を管理し、必要に応じた戦略を調整するために欠かせないもの。単なる“数字合わせ”で満足しないよう、自社の特性をふまえて戦略的に考えていく必要があります。
採用広報のKPIはどのように設定するのか
最近では企業間の採用競争が激しくなり、優秀な人材の確保が課題となっています。企業の魅力をより効果的に伝える「採用広報」の重要性も、急速に高まってきました。しかし採用広報は、成果が出るまで時間がかかると言われています。そのため、定期的に振り返りを行い「採用広報としてのゴールを達成できそうかどうか」をチェックしていくことが大切です。
▼KPIで何が分かる?|成功への道筋を描くための「採用広報のKPI」
次の数値が、代表的な採用広報KPIとして設定されています。
定期的な投稿数:「年間40本以上の投稿」などの記事数を目標に。
求職者への定着率:面接で「記事を読んでいるか?」を確認する。
PV数:「どれだけ多くの方に読んでもらえたか」を測定。
エンゲージメント数:「スキ」などのリアクション数を分析。
法人向けの高機能プランnote proを活用すれば、数値の分析・改善も簡単です。実際に採用成功につながった事例を紹介します。
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「サービスの認知度は高いが、会社の認知度が低い」「入社してもカルチャーに合わず、離れてしまう社員がいる」などの採用課題を抱えていた同社。
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